はじめに:住職と神主は、経営者です!
すでに知っているよ!っという方も多いと思いますが、皆様は地域にとってかけがえのない存在であると同時に、寺社を運営する経営者でもあります。少子高齢化や価値観の多様化が進む現代において、従来のやり方だけでは檀家や氏子の減少、参拝者の伸び悩みといった課題に直面することも少なくありません。
しかし、経営者としての視点を持ち、戦略的に取り組むことで、お寺や神社の魅力を最大限に引き出し、より多くの人々に選ばれる存在となることができます。その第一歩が、ターゲット顧客を明確に定めることになります!

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寺社マネ研究所代表 さとう(中小企業診断士)
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全てのお客様に選ばれることは不可能:だからこそ「誰に」を明確に
「全ての人に、寺社の存在を知って、参拝などに来てもらいたい」と思うかもしれません。しかし、お寺や神社の経営においては、この考え方は集客の妨げになる可能性があります。なぜなら、人々の価値観やニーズは多様であり、全てに応えようとすれば、結果として誰にも響かない、特徴のない存在になってしまうからです。
例えば、「お寺や神社の紅葉のきれいさ」を求める方と、「心の悩みの解決」を求める方では、お寺や神社に求めるものが全く異なります。全ての方に同じようにアプローチするのではなく、「誰に最も届けたいのか」を明確にすることで、より効果的な集客が可能になります。

独自性を最大限に活かす:ターゲット顧客に響くアピールポイントの見つけ方
ターゲット顧客を決める上で重要なのは、お寺や神社の強みや独自性を深く理解することです。他のお寺や神社にはない魅力は何でしょうか?
- 美しい庭園や由緒ある建物
- 地域に根ざした独自の祭事や行事
- 住職や神主の人柄や専門性(例:坐禅指導、写経体験、歴史解説)
- 特定の願い事にご利益があるという言い伝え
- バリアフリー設備や休憩スペースの充実
これらの強みを洗い出し、ターゲット顧客のニーズと結びつけることで、独自の魅力的なアピールポイントが見えてきます。例えば、「美しい庭園」が強みであれば、「自然の中で静かに過ごしたい」、「SNSなどで投稿をしたい」人々をターゲットにすることができます。
まずはターゲット顧客を絞り込む:成功への第一歩
「ターゲット顧客を絞る」と聞くと、「他の参拝者などの減少が起きるのではないか」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、実際はその逆です。ターゲットを絞り込むことで、以下のようなメリットが生まれます。
- メッセージがより深く届く: ターゲット顧客の心に響く言葉や表現を選べるようになります。
- 効果的な情報発信ができる: ターゲット顧客が利用するメディアや情報源に アプローチできます。
- 資源を 効果的に活用できる: 限られた時間や予算を、最も効果的な施策に振り分けることができます。
- 顧客満足度の向上: ターゲット顧客のニーズに応じたサービスや体験を提供できるため、満足度が高まります。
最初は、大胆にターゲット顧客を絞り込むことをお勧めします。例えば、「30代~40代の働く女性で、週末にリフレッシュできる場所を探している層」や、「地域の歴史や文化に興味があり、深く学びたいと考えている層」など、具体的な人物像を思い描いてみましょう。
ターゲット顧客設定の具体的なステップ
では、具体的にどのようにターゲット顧客を決めていけば良いのでしょうか?
以下のステップを参考に、寺社にとって最適なターゲット顧客を設定していきましょう!
ステップ1:寺社の現状分析
- 過去の参拝者データや檀家・氏子の情報を分析し、どのような属性の方が多いのかを把握します。
- 寺社の強みや特徴を改めて洗い出します(歴史、文化、景観、行事、住職・神主の人柄など)。
- 競合となる近隣の寺社がどのような層にアプローチしているかを調査します。
ステップ2:ターゲット顧客の仮説立て
- 現状分析の結果を踏まえ、どのような層に寺社の強みが響くかを考え、いくつかのターゲット顧客の仮説を立てます。
- 各ターゲット顧客について、年齢層、性別、ライフスタイル、価値観、興味関心、悩みなどを具体的に想像してみましょう。
ステップ3:仮説の検証
- 立てた仮説に基づいて、アンケート調査やヒアリングを実施し、ターゲット顧客のニーズや寺社の認知度などを確認します。
- SNSやブログなどのオンラインツールを活用し、特定の層への情報発信を試みて、反応を分析します。
ステップ4:ターゲット顧客の絞り込みと明確化
- 検証結果を踏まえ、最も寺社の強みを活かせ、かつ集客効果が見込めるターゲット顧客を絞り込みます。
- 絞り込んだターゲット顧客の人物像を具体的に設定します。年齢、性別、職業、家族構成、趣味、価値観、ライフスタイル、情報収集の方法、寺社に期待することなどを詳細に設定します。
ステップ5:ターゲット顧客に合わせた戦略の実行
- 明確になったターゲット顧客に向けて、情報発信の内容、方法、タイミングなどを最適化します。
- ターゲット顧客のニーズに合わせた新しいサービスや体験プログラムの施策を検討します。
- ホームページの内容やSNSの投稿内容も、ターゲット顧客を意識した内容に改善します。
ターゲット顧客設定後の効果的なアプローチ:収入向上への道筋
ターゲット顧客が明確になったら、いよいよ具体的なマーケティング戦略を実行していきます。ここでは、収入向上にもつながる施策をいくつかご紹介します。
ITを活用した情報発信の最適化
- ウェブサイト: ターゲット顧客が求める情報を分かりやすく整理し、寺社の魅力が伝わる内容にします。この際、洗練されたホームページである必要はありません。このお寺や神社は、何をしているのかが一目でわかる内容にすることが大切です。
- ブログ: ターゲット顧客の興味関心に合わせたブログを定期的に配信します。「お寺 イベント」「神社 御朱印」のようなキーワードを意識したSEO対策も重要です。
- SNS: ターゲット顧客が利用しているプラットフォームを選び、魅力的な写真や動画、イベント情報を発信します。またコメントなどがきたら、丁寧に返信することも大切です。
- 地域メディアとの連携: 地域のチラシやウェブサイトなどに寺社の情報を掲載してもらうよう働きかけます。

体験型コンテンツの提供
- 写経体験、座禅体験: 海外のお客様にも人気なので、日本だけではなく、海外のお客様も取り込むことが可能になります。
- デザイン性の高い御朱印の発行: デザイン性の高いオリジナルの御朱印は、収集家の意欲を刺激し、再訪につながります。
- 歴史ツアー開催、文化講演: 歴史や文化に興味のある層に向けて、専門知識を活かした企画を提供します。
- ヨガ、瞑想などのリラクゼーションイベント : 健康志向の高い層や、心身の癒しを求める層に魅力的です。

地域活動への参加
地域貢献活動への積極的な参加は、寺社のイメージ向上につながります。 また、チャリティーイベントの開催や、地域のコミュニティとの連携も有効です。 社会的な課題に対する取り組みを発信することで、共感を呼ぶことができます。
オンライン販売の活用
お守りやお札、書籍、オリジナルグッズなどをオンラインで販売することで、新たな収入源を確保できます。 また、バーチャルイベントやオンライン講演の開催も効果的です。
成功事例に学ぶ:ターゲット顧客設定で集客アップを実現した寺社
実際にターゲット顧客を明確に設定し、集客アップに成功した寺社の事例をご紹介します。
事例1:子育て中の女性をターゲットにしたお寺
- 強み:住職がヨガのインストラクターの資格を保有していること
- ターゲット顧客:20代~40代の子どもを持つ女性で、なかなかヨガに行くことができない方
- 施策:空きスペースであるお寺の境内を使用して、ヨガレッスン教室を行う。
お寺ヨガ協会[Japanese Temple Yoga Association]|全国でのお寺ヨガレッスンやイベント、お寺ヨガインストラクター養成、寺院活性化の活動
事例2:歴史ツアーに特化した神社
- 強み:古代の歴史、重要な文化的価値、専門知識を持つ神職
- ターゲット顧客:歴史愛好家、文化財に関心のある中年以上の男性
- 施策:深掘りした歴史ツアーの企画・実施、歴史テーマ別講演の開催、地域の博物館や教育機関との連携
これらの事例からわかるように、寺社の強みを活かし、明確なターゲット顧客を設定することで、効果的な集客と収入向上が実現できます!
最後に
ターゲット顧客を定めることは、お寺や神社の収入アップを図るうえで絶対に欠かすことのできないものです。
もし、ターゲット顧客の設定や具体的なマーケティング戦略についてより詳しいご相談をご希望でしたら、ぜひ弊社にお気軽にお問い合わせください。寺社の魅力を最大限に引き出し、集客アップを実現するための効果的な解決策をご提案させていただきます。 皆様のお寺や神社が、より発展するために、お手伝いさせていただきます!